
|
「今だから言えるんですが家の中にいる人はだめだろうって、あの瞬間思いましたね。」
1996年7月3日。雷をともなう激しい雷雨が福島県を襲いました。
「とにかく、雷がすごくて帰りそびれてしまって、とりあえず、工場の電気を消して外を見ていたんです。」
そのとき工場の向かいにあるH邸に雷が直撃し、一瞬家全体が光ったあと、火柱が上がり白い煙が立ちはじめました。
近くにいた方がすぐに通報して、消防車が駆けつけ人も集まり始めましたが、家の裏側から煙は上がっているものの火事の気配はなく、H邸のご家族が不思議そうな様子で外に出てきたそうです。雷の音がすごいとは思っていたが自分の家に落雷があったとはまったく気づかなかったとのこと。
確かにテレビアンテナに落雷の跡があり、灯油ボイラー付近でボヤが起こっていますが断熱材のFPパネルが延焼を防いだのではないかと見られています。
その日、福島県の豪雨の被害は、床下浸水108戸、停電2万9千戸余り。H邸の被害は、「そういえば、電気のコードコンセントカバーがすべて飛んでいました。」という奥様の報告です。 |
|
 |
 |
灯油ボイラーの導管に着火しており、外壁が炎上しています |
 |
|
 |
外壁をはがしてみると、FPパネルが焦げているだけで、住宅内部には被害がありませんでした。 |
 |
|
|